本人が家事をできないと、自分が全部代わるしかないように感じることがあります。でも、「全部代わる」「全部本人に任せる」の二択ではありません。この記事は家事の最低ライン全般ではなく、目の前の家事を誰がどこまで担うか判断する手順に絞ります。

QUICK ANSWER

家事は家族が全部代わったほうがいい?

全部を代わる前に、今日必要な家事、後へ回せる家事、やめる家事へ分けます。分担は固定せず、本人の体調と支える側の余力を一緒に見て、外へ頼る選択も含めます。

TAKEAWAYS

この記事で分かること

  • 家事を代わる前に、今日必要か・後でよいかを分ける
  • 本人の希望と、支える側の余力を同じように確認する
  • 全部を代わらず、工程の一部だけ引き受ける方法
  • 一度代わった家事を固定せず、元気な日に見直すこと

この記事は「どこまで代わるか」の判断に絞ります

既存の「うつ病で家事ができないとき」の記事では、家事を今日必要・後でよい・やらなくてよいに分け、暮らしの最低ラインを作る考え方を扱っています。

この記事では、その次に残る「この家事を家族がどこまで代わるのか」に絞ります。本人ができないから全部代わる、少しできるから全部任せる、という両極端を避けるための判断手順です。

休職中の家事について、確認できる範囲

確認できているのは現在の家事分担と、完全な50対50ではなく、得意なことや体調に合わせていることです。休職中の具体的な分担について確認できる記録はないため、ここでは現在の経験と一般的な考え方を分けてお伝えします。

現在は、僕が料理、洗濯、お弁当作り、洗い物を担当し、みーが掃除、洗濯物たたみ、車の運転、家計簿を担当しています。これは一家庭の現在の形です。

判断1|今日しないと困る家事か

最初に、その家事の期限を見ます。今日必要、明日でもよい、今週中でよい、今はしなくてもよいに分けます。急がない家事なら、誰が代わるかを決める前に延期できます。

食事や水分、服薬、子どもの生活など安全・健康に関わることは、単なる片づけとは分けます。ただし、家族が医療判断をするという意味ではありません。安全が心配な状態は医療機関等へ相談します。

判断2|家事を工程に分ける

料理なら、献立を考える、買う、切る、調理する、片づける。洗濯なら、回す、干す、取り込む、たたむ、しまう。一つの家事に見えても、複数の工程があります。

全部を代わらず、本人が選ぶ、家族が用意する、片づけは明日にするなど、一部だけ分けられます。家事の名前ではなく、今難しい工程を確認します。

FLOW

「全部代わる」の前に分ける

家事を一つの塊にせず、代わる範囲を小さく決めます。

  1. 期限を見る

    今日必要か、後でよいか

  2. 工程へ分ける

    どこが難しいか

  3. 双方の余力を見る

    本人と支える側の両方

  4. 代わる・減らす・やめる

    一つを選ぶ

判断3|本人は何ならできそうで、何を望んでいるか

本人が話せる状態なら、「今できそうな部分はある?」「全部代わった方がいい?」「一緒ならできそう?」と確認します。これは読者向けの例で、僕たちが毎回使う実際の台詞ではありません。

できそうに見えることを家族側だけで割り当てず、本人の意思を確認します。同時に、「うつ病だから何も任せない」と先回りして決めることもしません。

みーには、家事以前の生活動作が難しい朝があった

みー本人の記録には、つらい朝に起き上がれない、顔を洗えない、着替えられない、お弁当を作れない、好きなコーヒーを淹れられない日があったと書かれています。

これは、みーがいつも家事をできないという意味ではありません。少なくともみーの場合、外からは小さく見える動作にも負担が大きい日があった。その日の状態を見ずに「これくらいできるはず」と決めないための本人視点です。

判断4|支える側に、今日代われる余力があるか

本人ができないことを確認したあと、支える側ができるとは限りません。仕事、睡眠、体調、すでに担っている家事を見て、今日無理なくできる範囲を決めます。

できないときに罪悪感だけで引き受け続けると、イライラや疲れが大きくなる場合があります。支える側が「今日は難しい」と伝えることも、暮らしを続けるための情報です。

判断5|二人で難しい部分は、やらない・減らす・外へ頼る

本人も支える側も難しいなら、延期する、回数を減らす、簡単な方法へ変える、家族や民間サービス等へ頼る選択があります。利用できる公的支援は個別に異なるため、必要なら自治体や相談窓口へ確認します。

僕たちも必要なときは二人だけで抱えず、みーのお母さんへ協力をお願いすることがあります。家事のすべてをお願いしているという意味ではなく、二人だけで無理なときに他の力を借りる経験です。

一度代わった家事を、永久の担当にしない

今日は家族が代わったとしても、今後ずっと同じ担当にする必要はありません。一時的な交代と、日常の分担変更を分けます。

反対に、本人ができる日が来ても、すぐ元の分担へ全部戻す必要もありません。元気な日に、今の分担が双方にとって続けやすいかを話します。

公平は、毎日同じ量にすることだけではない

我が家は、得意なことを得意な方が担う形です。僕の担当とみーの担当は同じ数でも、同じ時間でもありません。体調や仕事によっても変わります。

どちらが多いかを我慢だけで決めず、双方の負担を言葉にします。公平を「同じ量」ではなく、「二人が続けられる形」として考える方法があります。

家事を代わる範囲を決める5つの問い

  • この家事は今日しないと困る?
  • 一つの家事を、どんな工程へ分けられる?
  • 本人は何ならできそうで、何を望んでいる?
  • 支える側は、今日どこまでなら無理なくできる?
  • 二人で難しい部分を、やめる・減らす・外へ頼ることはできる?

家事を代わるより、暮らしを続ける方法を考える

家事を何個代わったかで、支え方の良し悪しは決まりません。本人ができること、家族ができること、今日はしないこと、外へ頼ることに分けます。

支えることは、全部代わることではありません。その日の二人が続けられる形を作り、合わなくなったら変えて構いません。

NEXT STEPS

次にできること

  1. 目の前の家事は、今日必要か、明日でもよいかを確認する
  2. 本人ができそうな工程と、してほしい支え方を聞く
  3. 自分が無理なくできる範囲を決める
  4. 二人とも難しい部分は、やめる・減らす・外へ頼るから選ぶ

SUMMARY

この記事のまとめ

  • 家族がすべてを無期限に代わる必要はありません。
  • 家事の期限、本人の希望、支える側の余力を順に見ます。
  • 一つの家事を工程へ分け、一部だけ代わることもできます。
  • 一時的に代わることと、今後ずっと担当することは別です。
  • 二人で難しければ、やらない・減らす・外へ頼る方法があります。

「どこまで代わる?」の答えは、その日ごとに変えていい

今日家族が全部代わる日があっても、一部だけ手伝う日があっても、二人ともやらない日があっても構いません。本人と支える側の両方を見て、暮らしを回す範囲をゆるゆる決めていきましょう。

FAQ

よくある質問

本人ができない家事は、家族が全部代わるべきですか?

一律には決められません。今日必要か、工程を分けられるか、本人の希望、家族の余力を確認し、代わる・減らす・延期する・外へ頼るから選びます。

本人に家事を頼んでもよいですか?

本人が話せる状態なら、何ならできそうか、どこを手伝ってほしいかを確認できます。病名だけで何も任せない、反対に少しできるから全部任せる、とは決めません。

一度代わった家事は、そのまま自分の担当になりますか?

一時的な交代と日常の分担変更は別です。元気な日に、今後も同じ形が続けやすいかを二人で見直してください。

無料記事だけでもご利用いただけます。いま必要なものだけ選んでください。

NEXT READS

次に読むなら

01家事分担にイライラしたときうつ病の夫・妻・恋人との家事分担で「自分ばかり」とイライラするときへ。病気への理解と暮らしの不満を分け、責めずに分担を話し合うための考え方を、夫婦の実体験とともに整理します。02朝起きられない日に家族ができることうつ病の夫・妻・恋人が朝起きられず、身支度も難しい日に家族はどうすればいい?妻本人の記録をもとに、無理に動かす前の確認、減らせること、医療へ相談したい場面を整理します。03うつ病で家事ができないときうつ病の妻・夫が家事をできない日、支える側はどうすればいい?朝の身支度やお弁当、コーヒーさえ難しかった妻本人の経験と、夫婦で実践している「全部半分ではなく、今できることを分ける」考え方を紹介します。

参考にした公的情報

リンク先の内容や制度は変更される場合があります。最新情報をご確認ください。