うつ病で家事ができない日は、「やりたくない」のではなく、一つひとつの動作ができないことがあります。一方で、支える家族が全部を引き受け続ける必要もありません。みー本人の記録と、今の我が家の分担から、責めずに暮らしを回す方法を考えます。

QUICK ANSWER

うつ病で家事ができない日は、どうすればいい?

全部を普段どおりに戻すのではなく、食事や衛生など今日必要な最低ラインを二人で選びます。分担は固定せず、その日の状態に合わせて減らしたり外へ頼ったりしてかまいません。

TAKEAWAYS

この記事で分かること

  • 妻本人が、身支度やお弁当、好きなコーヒーさえ難しかった経験
  • 外で働ける姿と、家で家事ができない状態が両立すること
  • 家事を「今日必要・後でもいい・やらなくていい」に分ける方法
  • 全部50:50ではなく、そのときできること・得意なことを分ける考え方
  • 家事と一緒にお金の不安が重なったときの相談・制度の考え方

みーは「やりたくない」のではなく、できない日があった

みー本人の記録には、朝起きられず、顔を洗う、着替える、お弁当を作る、ご飯を入れる、好きなコーヒーを淹れるといった動作が難しくなった日が書かれています。

それでも「仕事に行かなきゃ」と思い、外へ出ると笑顔で普通に働ける日もありました。外では働けているから、家でも家事ができるはずとは限りません。

外から見える「できる」と、家での「できない」

家族から見ると、外では普通に話しているのに、なぜ家事はできないのか不思議に感じることがあります。でも、その前後の消耗は外から見えません。

COMPARE

外から見える姿と、その前後

これはみー本人の記録に基づく一例です。うつ病の人すべてに当てはまる説明ではありません。

  • OPTION 1

    外から見える姿

    • 笑顔で挨拶する
    • 仕事をしている
    • 普通に話している
  • OPTION 2

    その前後では

    • 起きるだけで精いっぱい
    • 身支度ができない
    • 家に帰るとぐったりする

家事は「今日必要・後でもいい・やらなくていい」に分ける

全部を同じ重要度で考えると、本人も支える側も終わりが見えません。安全や健康に関わることを残し、それ以外を後ろへ動かします。

COMPARE

今日の家事を三つに分ける

  • OPTION 1

    今日必要

    • 食事や水分
    • 服薬に必要な準備
    • 安全に関わること
  • OPTION 2

    後でもいい

    • 洗濯物をたたむ
    • 食器を全部片づける
    • 急がない掃除
  • OPTION 3

    やらなくていい

    • 完璧な片づけ
    • 手の込んだ料理
    • 今日でなくてよい予定

食事も「作る」だけではない

食事は、作る、買う、温める、配達を使う、簡単な物を食べるなどに分けられます。楽をすることを悪いことにせず、今日の体調と家計に合う方法を選びます。

本人ができない/家族が全部やる、の二択にしない

本人が家事をできない日に、支える側が全部を引き受け続けると、今度は家族が疲れます。「今日は食器だけする」「洗濯は明日」と、できる範囲を決めます。

本人には「何ができそう?」「選ぶだけならできる?」「今日は休みたい?」と聞き、参加するか休むかも含めて選択肢を出します。

我が家は、平等を全部半分とは考えていない

今の我が家では、僕が料理、洗濯、お弁当作り、洗い物を主に担当し、みーが掃除、洗濯物たたみ、車の運転、家計簿を主に担当しています。

これは固定された契約ではありません。そのときのお互いにできること、得意なことをするという考え方です。

COMPARE

全部50:50と、我が家の考え方

一家庭の例です。この分担を正解として勧めるものではありません。

  • OPTION 1

    全部50:50

    • 毎回同じ量を求める
    • できない日に罪悪感が増える
    • 体調の揺れを反映しにくい
  • OPTION 2

    今の我が家

    • 得意なことを分ける
    • 体調で見直す
    • できない日は後回しや外部サービスも選ぶ

「できない日」は、昨日の自分と比べない

できない自分を、元気だった昨日や周りの人と比べるほど、本人の罪悪感は強くなります。今日は何ができるか、何をやめるかを考えます。

FLOW

責める言葉から、選べる言葉へ

  1. なぜできないの?

    評価や原因探しを急がない

  2. 今日、何が一番困る?

    必要なことを一つ決める

  3. 何ならできそう?

    本人が選べる形にする

  4. できないなら休む

    後回しや外部サービスを選ぶ

支える側も「今日はできない」と言っていい

支える側にも体力、仕事、気持ちの波があります。「今日は一時間休んでから」「食事は買う」と、できないことと代わりの方法を伝えます。

家事と一緒にお金の不安が重なる場合は、自立支援医療などの制度や市区町村の相談先を確認する方法もあります。誰でも同じ支援を受けられるわけではないため、自治体へ確認します。

元気な日に、最低ラインを一緒に決める

調子が落ちてから毎回交渉すると、お互いに余裕がありません。「食事は買ってよい」「掃除は休んでよい」「どこから相談するか」など、最低ラインを元気な日に話しておきます。

NEXT STEPS

次にできること

  1. 今日の家事を「必要・後でいい・やらなくていい」に三分する
  2. 食事を、作る・買う・温める・配達から選ぶ
  3. 本人へ「何ならできそう?」「今日は休みたい?」と聞く
  4. 支える側も今日できないことを伝える
  5. 元気な日に、最低限の暮らし方と外部サービスを話し合う

SUMMARY

この記事のまとめ

  • できないことと、やりたくないことは同じではありません。
  • 外で仕事をできる日でも、家では力を使い切っていることがあります。
  • 家事は三つの優先度に分け、食事も作る以外の選択肢を持ちます。
  • 本人ができない/家族が全部やる、の二択にしません。
  • 我が家の分担は固定契約ではなく、そのときの得意と体調で見直します。
  • 支える側も休んでよく、お金や生活の不安は制度・相談先へ分けられます。

最後に|家事を通して、その人を見る

外でできている姿だけを見て、家でもできるはずと決めると、本人の見えない消耗を見落とします。一方で、支える側が全部を背負う形も続きません。

責めるより、今日必要なことを小さく分ける。本人と家族の両方が選べる形を増やす。家事は愛情のテストではなく、二人の暮らしを続けるための仕組みだと思っています。

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