A型は『訓練だけをする場所』でも、『B型の上位版』でもありません。一般企業等で働くことに難しさがある人が、支援を受けながら事業所と雇用契約を結んで働く選択肢です。名前から判断せず、雇用条件、仕事内容、支援、本人の希望を一緒に確認します。
TAKEAWAYS
この記事で分かること
- A型は障害福祉サービスと雇用契約を組み合わせた働き方
- 事業所と雇用契約を結び、工賃ではなく賃金を受ける
- 最低賃金を含む労働関係法令の適用が基本
- A型・B型・就労移行・障害者雇用に上下はない
- 利用可否は病名だけでは決まらず、市区町村の支給決定が必要
- 2026年8月時点で、新規A型利用前の就労選択支援は一律必須ではない
ここだけ覚えて|A型は『福祉サービス+雇用』
OUR PRINCIPLE
就労継続支援A型の基本
利用と雇用の両方が関係します。全国一律の仕事内容や勤務時間があるわけではありません。
就労継続支援A型とは
厚生労働省は、通常の事業所に雇用されることが困難な障害者のうち、適切な支援があれば雇用契約に基づいて働ける人へ、生産活動などの機会と就労に必要な支援を行うサービスと説明しています。
A型事業所の仕事を実際に行いながら、体調、作業、職場でのコミュニケーションなどの支援を受けます。仕事の責任がない場所でも、一般就労へ進むためだけの訓練所でもありません。A型で働き続ける本人の選択も尊重します。
仕事内容は事業所ごとに違う
仕事内容には、軽作業、清掃、食品製造、農作業、データ入力、デザイン、飲食、施設外就労などがあります。これは一般的な例で、すべての事業所にあるわけではありません。
同じA型でも、作業の難しさ、勤務時間、立ち仕事か座り仕事か、職場環境、納期、支援方法は異なります。見学や求人票だけでなく、実際の業務と一日の流れを確認します。
A型は賃金、B型は工賃
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お金の位置づけを混同しない
A型の時給や月収は全国一律ではありません。求人・労働条件通知書等で確認します。
OPTION 1
A型
- 雇用契約あり
- 労働の対価として賃金
- 最低賃金を含む労働関係法令の適用が基本
OPTION 2
B型
- 雇用契約なし
- 生産活動等による工賃
- 最低賃金制度の対象となる賃金とは異なる
最低賃金はどうなる?
A型は雇用契約に基づく働き方で、最低賃金を含む労働関係法令の適用が基本です。都道府県別の最低賃金は改定されるため、記事へ固定額は載せません。
勤務時間、休憩、休日、社会保険、雇用保険、有給休暇なども、雇用条件と法令上の要件を事業所へ確認します。『A型なら必ず月○万円』とは言えません。
誰が利用を検討できる?
制度上は、企業等で働くことが難しく、雇用契約に基づいて継続的に働くことが可能な障害者が対象です。就労移行支援を利用したが雇用につながらなかった人、特別支援学校卒業後に就職へ結びつかなかった人、離職して現在雇用関係がない人などが例示されています。
診断名や手帳だけで利用が決まるわけではありません。本人の状態、働く希望、支援の必要性等を踏まえ、市区町村の支給決定が必要です。年齢に関する要件もあるため、個別に確認します。
A型とB型はどちらが上?
上下ではありません。A型は雇用契約に基づく継続的な就労、B型は雇用契約を結ばず生産活動等の機会と支援を受ける仕組みです。本人によって合う環境と必要な支援が違います。
A型と就労移行支援の違い
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働くサービスと、就職準備を支えるサービス
OPTION 1
A型
- 雇用契約あり
- 事業所の仕事を行い賃金を受ける
- 仕事を続けるための支援
OPTION 2
就労移行支援
- サービス利用そのものの雇用契約は原則なし
- 一般就労等へ向けた訓練・就職活動
- 就職後の定着も支援
A型と障害者雇用の違い
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雇用先と制度の違い
どちらも雇用契約がありますが、A型は障害福祉サービスを利用しながら働く点が異なります。
OPTION 1
A型
- 障害福祉サービス事業所と雇用契約
- 利用には市区町村の支給決定
- 福祉サービスとして支援を受ける
OPTION 2
障害者雇用
- 一般企業等に直接雇用される
- 障害者求人などから応募
- 必要な配慮を会社と相談
A型を利用するメリットとして考えられること
- 支援を受けながら雇用契約に基づいて働ける
- 仕事の経験を積みながら、得意・苦手や必要な配慮を整理できる場合がある
- 労働関係法令が適用され、賃金を受ける
- 仕事や体調の困りごとを事業所へ相談できる
注意点・合わない可能性も確認する
- 雇用契約があるため、勤務日・時間や仕事上の責任がある
- 仕事内容・賃金・勤務条件・支援の質は事業所ごとに異なる
- 体調の波と勤務条件が合わない場合がある
- 一般就労への移行や収入の安定が保証されるわけではない
- 福祉サービスの利用者負担が生じるか、自治体へ確認が必要
2025年に始まった就労選択支援との関係
就労選択支援は2025年10月1日に始まり、本人の希望・能力・適性等を整理して、よりよい働き方の選択を支えるサービスです。A型を検討するときも、希望に応じて利用を相談できます。
ただし2026年8月時点で、新たにA型を利用する人全員に事前利用が一律必須となっている段階ではありません。厚生労働省は2027年4月以降、新規A型利用について就労選択支援によるアセスメントが行われている人を対象とする予定を示し、詳細は改めて案内するとしています。
利用までの大まかな流れ
FLOW
A型を知ってから利用するまで
選考と福祉サービス利用の手続きが関係し、順番は自治体・事業所で異なる場合があります。
市区町村・相談支援等へ相談
A型が選択肢になるか、対象と手続きを確認します。
事業所・求人を探す
公的情報やハローワーク、自治体等で探します。
見学・説明・応募
仕事内容、支援、労働条件を確認します。
利用申請・支給決定
自治体の案内に沿って手続きを進めます。
雇用契約・利用契約
書面で条件と費用を確認します。
利用開始
働きながら支援内容を見直します。
見学・応募で確認したい10項目
MEMO
名前ではなく、実際の働き方を見る
仕事
- 具体的な作業
- 一日の流れ
- 勤務日・時間
- 休憩と通勤
雇用条件
- 賃金
- 雇用期間
- 保険・休日・有給
- 契約更新の条件
支援
- 体調悪化時の相談
- 指示の方法
- 支援担当者
- 一般就労を希望した場合の支援
費用と環境
- 福祉サービス利用者負担
- 食費・交通費等
- 職場の音・広さ・人間関係
- 困ったときの苦情・相談先
家族・支える人へ
家族が『A型なら働ける』『B型より上』と決めるのではなく、本人がどのくらい働きたいか、何が不安か、どんな支援があると続けやすいかを聞きます。見学や相談へ一緒に行くことはできますが、最後に選ぶのは本人です。
筆者の経験範囲について
僕は就労移行支援と就労継続支援B型の現場・運営に携わりましたが、A型で勤務した経験も、A型を利用した経験もありません。妻にもA型利用経験はありません。この記事では、経験を広げて語らず、厚生労働省の制度情報と一般的な確認ポイントを整理しています。
SUMMARY
この記事のまとめ
- A型は障害福祉サービスを利用しながら雇用契約を結んで働く仕組みです。
- 賃金と労働関係法令が関係し、B型の工賃とは異なります。
- A型・B型・就労移行・障害者雇用は上下ではありません。
- 病名だけで利用を決めず、本人の希望・状態・必要な支援を相談します。
- 2026年8月時点で新規A型利用前の就労選択支援は一律必須ではなく、2027年4月以降の予定は最新情報の確認が必要です。
FAQ
よくある質問
A型とB型はどちらが上ですか?
上下ではありません。A型は雇用契約と賃金、B型は雇用契約を結ばない生産活動等と工賃という違いがあります。
A型では最低賃金が適用されますか?
雇用契約に基づく働き方のため、最低賃金を含む労働関係法令の適用が基本です。具体的な賃金は地域と求人条件で確認します。
A型は一般就労へ行くための訓練所ですか?
A型は実際に雇用契約を結んで働く障害福祉サービスです。一般就労を希望する人への支援もありえますが、全員の唯一のゴールではありません。
A型を使う前に就労選択支援は必須ですか?
2026年8月時点で新規A型利用者に一律必須ではありません。2027年4月以降に対象とする予定が示されているため、利用時点の最新情報を確認してください。
A型なら収入は安定しますか?
雇用契約と賃金はありますが、勤務時間、賃金、雇用期間等は求人ごとに異なり、収入の安定を保証するものではありません。
参考にした公的情報
リンク先の内容や制度は変更される場合があります。最新情報をご確認ください。